2008/12/14

無形の報酬と徳の経済活動

パーティのプランニングの話を始めたら「ナンパの仕方教えろヨ!」と騒ぐアホ共が
いますが、彼等の直感はある意味正しいと思います。
それは目的は違えどパーティそのものが「壮大なナンパ」とも言えるからです。

ちなみに若い頃仕込まれたナンパ術は教えません。一子相伝門外不出の秘伝です。
もっとも数年カノジョのいない奴の口説き論なんてクソの役にも立たねぇだろうよ。

ボクの行うパーティオーガナイズの場合ですと、
基本的に「ハコ代ゼロ」のハコでしかやりませんので、
アマチュアであるが故にギャラの支払いも無く、経費という概念も薄いので、
オーガナイザーとキャスト、スタッフ間の現金のやりとりはほとんどありません。



理由は色々とあるんですが、現金のやり取りをしない事における一番のメリットは、
相手が望む「無形の報酬」つまり本人ですら意識しないような、
真のニーズを見極めやすい事です。
見極めると言っても、ボクも言葉に出来るわけではないので、潜在意識と潜在意識の契約。

仏教で言うところの「徳」ってヤツです。それを払ったり貰ったり投資したり回収したり、
徳の経済活動をしながら自己顕示欲を満たしたり自己実現を果たしていくわけです。

すっげぇ簡単な例を挙げると、
「ありがとう」と礼をする事は徳を払う事、「ありがとう」と言われる事は徳を貰う事。
励ます事は徳の投資、褒めて貰う事が徳の回収。

もちろん綺麗事だけではありません。
非礼無礼によって損失もしますし、気に入らない奴の徳はとことん奪います。
徳の概念が分からないアホはカモにして騙し取ったりもしますよ。



具体例を挙げるとですね、明日開催のcreativo、
どうしようもない理由でDJに一人欠員が出てしまいまして、
急遽代わりのDJを立てなくてはならなくなりました。今朝に。

そこで早速、普段から一緒にやっている若いDJに代打を依頼。

彼にとってのメリットを想定すると、
・回した経験の無いハコでプレイする機会。
・面識の無いベテランDJと共演できる。
・自分の得意なフィールドで、クラブ系とはひと味違った人と知り合える。
・エントランスフィーをタダにするので創作料理を食べ放題。
・ボクに対して「貸し」が出来る。

とまぁ、これだけ出てきます。イチイチ説明するわけではないけれど、
提案したメリットを得だと感じて貰えたようで、代打を承諾してもらいました。



もう一人、コミュニティのメンバーからホールスタッフを依頼。
「ホールスタッフ」「パーティガール」など呼び方は色々ですが、
要はDJやライブなどのパフォーマンスをしない接客要員です。

・社交の場で働く、という少し変わった体験が出来る。
・スタッフという優位な立場をもって初対面の相手を自分のペースでリード出来る。

こんなメリットを受け取って貰うために、というか気持ちよく働いて貰うために、
接客要員には「クラブ慣れしていない女性」を選んで依頼しています。


急遽依頼したこの二人にはボクから「徳を投資した」事になり、
それを元手にボロ儲け出来るチャンスになるって事ですね。


「そんだけかよ!?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、
ボクはこれだけで6年のあいだ生き残っています。まだまだイケます。
その「そんだけ」から誇りや幸福を感じ取れる沸点の低い人種がいるんです。
ボク自身そうですし、同じ人種を嗅ぎ分ける嗅覚を持っています。



この辺の話はマーケティングとか経済学を知っていると、
もっと突っ込んだ話が出来そうなんですが、
しょせん偏差値40工業高卒の三十路チンピラなので、
ほどほどにしないと知恵熱オーバーヒートします。


そんなボクでも身体で分かっている事は、この理屈はナンパに応用出来るって事ですよ。

2008/11/29

アクシデント

街は溢れてるよ 可愛い 女の子達で
気が狂いそうになる あまりにも 悩ましげなスタイル
僕は 顔中に マーマレード 塗りたくり
裸で その中を 歩いて 行きたい


この[PURPLE JELLY / BLANKEY JET CITY]の歌詞の一節に
ヒジョ~に共感出来てしまうリョ@キチガイまであと一歩です。
渋谷あたりでそんな変態を見かけても暖かい眼で見守ってやって下さい。


写真を撮るようになって目が肥えつつあるのか、
今まで以上に街中で女の子を眺めるのが楽しいですね。
もともと露出度の高い夏のファッションより、
ゴテゴテっとした冬の格好の方が好きなので、
今の時期は散歩をするだけでテンションがアガります。


特に最近多い【ニーソックス+ホットパンツ+ロングブーツ】の破壊力は抜群ですね。
ミニスカじゃないんスよ。あくまでもホットパンツ。ここ重要。
健康美とセクシーさをハイレベルで両立した最強コンボ。
これで幅広いジャンルの男を瞬殺できる上に、
無駄に悩殺しなくても済むので面倒事も回避し易いですよ。

え?ホットパンツはモモが太いから嫌?
それを誤魔化す為のブーツとニーソ(もち黒な)じゃないですか。

安物で一向に構いません。モテたい女子は覚えておいて下さいね。



街中の女の子を眺めるのと、
街中の風景を写真に収めるのと、

今の時点では全く別々に考えているのでボク自身の中では問題無いんですが、
端から観てりゃ怪しく思われてるんだろうなってのは納得済み。

そんな覚悟はしていたけど、
恐らく皆さんの予測通りのアクシデントに見舞われてきました。


東京中の古臭くて味のある風景、をテーマに色々と歩き回っているんですが、
問題の発端となったのはこの写真。



秋葉原電気街のコアな露店と通りすがりの人を撮った1カット。


中央の女性を性的な目的で盗撮しているわけではないのは、
観るだけでわかる筈なんですがね、


パシっと撮ったら後ろからチョンチョンと肩をつつかれ、
振り返ればそこにはアキバでは珍しくない極度にクタびれた格好の眼鏡親父。
ボクと同じ機械フェチのアキバ系オールド・スクーラーか、
カメラ小僧がそのまま歳を喰ったトッチャン坊やか、
まぁ胡散臭い目つきでボクの容姿を舐め回すように見てくるんですよ。

あまりの気色悪さに嫌悪感を抱いたボクもボクで、
「何でぇ!?このキモヲタ糞親父が何か用かよ!?ああん?」という態度で臨んだところ、

オヤジ「あのさ、お兄さん今なに撮ってたの?」
リョ「はぁ!?風景だよ風景。もしかして店の人?」
オヤジ「あの女の人撮ってたんじゃないの?」
リョ「何でだよ?まさかあの姉ちゃん盗撮してセンズリしろってのか?」
オヤジ「いやぁね、最近多いからね。そういう人」
リョ「それにしたってエロ目的ならもっと別の撮るだろうよ。アッチのメイドとかさ!」

この手の人種に特有の類い希なる粘着気質にはホント殺意を覚えます。

オヤジ「まぁどっちでもいいからチョット時間くれる?」

さらには無意味に高圧的な態度がボクの神経を逆撫でし、
「あんでテメェなんぞに時間割かなきゃならねぇんだよ?」と、
軽く蹴りでもくれてズラかろうかな~と思いつつあったんですが、

はっ!

もしや、、、

この偉そうな態度の匂いは、、、


オヤジ「万世橋署の者なんだけどさ」


いいいいいやっぱりー!


国家権力をお持ちの方でしたー!


その格好はもしかしておとり捜査?

リアル過ぎて見事に騙されましたよ!


まぁ若い頃から職務質問には慣れているんで、
ヤマしい事してなきゃ問題は無いんですが、

それにしてもケリくれなくて良かった~。。。

オヤジ「じゃあカバンの中身見せてくれる?」
リョ「あーはいはいどーぞ」

職質を早く流すコツは、ガンジーばりに無抵抗不服従を貫く事。
コチラの主張にチョットでも矛盾があると、粘着度が倍増して
最悪の場合「ゆっくりお話したいからウチまで来てくれる?」と、
お持ち帰りされて陵辱の限りを尽くされちゃう場合があります。
友達によく聞かれますが、カツ丼は出ません。

もう面倒臭いし気分悪いし早いトコ切り抜けたかったので、

リョ「何ならさ、写真全部見てみる?エロ目的じゃないって分かるからさー」と
カメラを差し出すと、慣れない手つきでフォルダの中身を眺めてます。
(やっぱりヲタの格好はカモフラージュ臭いぞ!)

長々と眺めていたんですが、
オヤジ「ん?これは何だ?」





・・・・・あ、こ、これは、、、、
こないだ遊びに行ったクラブでのカット。

このタイミングでこの写真はマズい。
「別にヤマしいショーなんかじゃありませんヨ!」と言い張っても、
アタマの堅いオマワリに通じるワケはないんですよ。。。




結局、

「お持ち帰り」はされずに済んだものの、
アキバの路上で財布の中身から携帯のデータまで洗いざらい調べられるという
野外陵辱公開レイプを喰らってきました。。。





いやぁホント胸糞悪いんですが、
こういう思いをする度に、かえって燃えてしまうのがボクの困ったクセ。

絶 対 に 懲 り ま せ ん 。


でも、エロ目的の盗撮は辞めましょうね。
念を押して言いますが、思い出とエロは記録よりも記憶に。
変態紳士からのアドバイスです。

2008/11/05

新しいラウンジパーティを。

カッペロ・グラッソ・マンキューソ、
現代のクラブカルチャーの礎を築いた神様達の多くは、
偶然にも最後に[o]のつくイタリア系の名前を持っています。

そんな神様達にあやかって、企画・立案から自分で手掛けるパーティには
最後に[o]のつくイタリア語のパーティ・ネームにするのがボクのゲン担ぎ。

volcano
delfino
maraschino

腰が乗らないと1年2年と平気で活動を休むワガママなオーガナイザーですが、
酔狂な神様の粋な計らいなのか気まぐれなのか御利益なのか、
これらのパーティが関わる人達に対して深く深く影響を与えてきた自負があります。
もう最後の「仕事」から1年以上経っちゃってますし、
レギュラーDJとして在籍している浅草も次回で終わりなので、
そろそろ~っと重たい腰を上げてみる事にしました。

こんどはラウンジパーティ。

2年前に「デザイン」という言葉を意識し始めてから妄想を続け、
1年前にデザイン学校を卒業してから構想を練り、
最近になってようやく「イケる!」と踏んで実行に移すコンセプト。

遊びから仕事を産み仕事から遊びを見いだし仕事からも遊びからも貪欲に学ぶ、
いわゆるクリエイターと言われる人種がいます。
そんな彼等の宴とは一体どんなものなんでしょう?
疑問を持ったら自分で試してみたくなるのがボクの変なクセでして、
オレ流オレ節でテメェ勝手に解釈して答えをゴリ押しするのが毎度のパターン。


次の[o]はと言いますと「クリエイティブ」をそのまま訳しただけにしてみました。

creativo(クレアティーボ)

先日紹介したmixiコミュ「●○Design Companies.」のオフィシャル・パーティとして、
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3474141
「遊び学び働き」をゴチャ混ぜにした人脈を構築していくクリエイターズ・ドランク・パーティです。

気になるハコは近頃やたらと縁を感じる「はすとばら @ 渋谷」。
http://hasutobara.exblog.jp/
今となっては伝説の「青山イミグランツ・カフェ」の元店長が開いたDJバーで御座い。
元々クリエイターやらデザイナーやらアーティストやらソッチ系の常連客が多く、
「フレンドリーでアットホーム、だけどホンノリとした狂気が見え隠れもする」
イカしてイカれたお店です。

1回目の開催は12/14(日)18:00~23:00。
エントランス・フィーは\2000で、店長GYUチャンの創作料理をフリーフードとして堪能頂けます。


もちろん「宴の職人」であり「BGMデザイナー」とも言えるDJもキッチリと。
プレイスタイル云々よりもココに集まるお客と打ち解けられそうなDJを探しています。

・・・この人選が一番難しそうなんだけどw

何はともあれパーティ屋としても、自分の好奇心をフル回転させて、
新しい方向性を模索して行かなくちゃ生き残れない厳しい時代なようなのです。
ボクがココで試したいのは「遊び」から「学び」や「働き」に発展させられるパーリー。
チマタに溢れる「異業種交流会」だの「勉強会」だのを、
ボクら夜遊び人にしか出来ない切り口でスパッと斬っていけたらいいなと思ってます。

2008/10/28

発足までに半年かかりました。

「デザイナー」「クリエイター」といった肩書きには独特の魅力があり、
人から憧れられる職業でもあるが故に様々な人を惹き付けます。
mixiのコミュなんかでも色んな形で「クリエイター交流会」といった趣旨のイベントがありまして、
クオリティの高い勉強会から怪しげなセミナーまで多種多様な集まりがあります。

今まで日記では話題にあげていなかったけれど、
ボクもこういったモノの一つに参加していまして、
ボクがアタマ張るワケではないんだけど、発足に深く携わっていました。

何故今まで話を出来なかったと言いますと、
いやもう発足段階から散々な紆余曲折がありましてですね。

・発起人とmixi管理人と本職のデザイナーが別だった。
・オレが同ジャンルの別コミュ管理人とメールでバトル勃発。
・コミュニティの名前を決めるのに議論に次ぐ議論が始まり全員思考停止状態だった。


・・・・・まぁそんな呆れた連中ですわw
最年長なのに血の気の多いボクが一番呆れられてるのかもしれませんが。
遊びのコミュなら完全に崩壊してたかもね。

初対面同士の人間が集まって半年、
こんなにもテンヤワンヤしながらも勉強会をしたり各々MTGを重ねたり出来たのは、
ひとえにココロザシの強さではないでしょうか。

「この出会いから何かが始まる。いや始まらないなら始めてやる。」

そういうキモチだけはメンバー全員が互いに感じ取れていたので、
何とかカンとか最初の試練を乗り越えられたのだと思っています。

そこからチョッピリ頭を冷やして一昨日のMTGで体裁を整える事が出来て、
これでようやくボクもマイミクの皆さんを誘う事が出来ます。

●○Design Companies.
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3474141

インテリアデザインを軸にヨコの繋がりと各々の可能性を拡げていき
互いに高め合う事を目的とします。
デザイナー、コーディネーター、監督、職人、学生、アマチュアなどなど、
更には他ジャンルのクリエイターも巻き込んで、
「遊ぶ」「学ぶ」「働く」サポートを同時展開してきます。


ここでのボクの役割はDJとパーティ屋の経験を活かして
プライベートでの「遊び」を促しながら出会いの機会を増やしていく事。
そうやってコミュニティの為に働く事で、
自分が学校で勉強し切れなかった事を本職のデザイナーに教わったり、
大工仕事やインターンで働かせて貰ったりするワケです。


どうでしょう?
内装屋業界じゃかなり珍しくて面白いコミュになりつつあります。
インテリア系マイミクと興味を持ってくれる方にも参加して頂いて、
更に盛り上げていきたいと思っています。

2008/10/24

感性の再確認

カメラ購入から1週間。技術的な事は深く考えずに散歩がてらにパシパシ撮ってみたり、
全ての写真集を立ち読み出来る青山ブックセンターで著名な写真家の作品を眺めたり、
それだけでも革新的な意識の変容を感じつつあります。

今までは「メモ帳」「覚え書き」としての写真しか撮っていなかったのに対し、
今は「何かしら感じ取ったもの」を「観ただけで感じられるように」撮りたいと欲が出てきました。

ま、まぁキモチだけですけどww


例えばコンビニに並んでいる雑誌の表紙を飾る女の子。
「この雑誌は誰を撮ってもブスに見えるな。」なんて思ったり、
逆に好みでもない女優が急に魅力的に思えたり、
きっとこれがプロ写真家の魔法なんでしょうね。

魔法と言えばボクだって魔法使いの端くれ。
時間軸と空間軸を読んで曲の魅力を引き出すDJであり、
些細な日常を徹底的にディフォルメさせて読む人の失笑を誘う日記を書いています。
今にして思えばDJプレイと文章表現にある種の共通点を見い出し、
DJプレイにおけるストーリー展開や構成力といったものを小説やエッセイから学び、
DJのようにオーディエンスの感情を煽る日記を書いていたわけです。


そしてこの1週間で得た仮説。
「もしかして写真ってのも似たようなモンなんじゃないのか?」

写真家というのは、
自身が感銘を受けた視覚を切り取り、
2枚以上の写真を並べる事で時間軸を生み出し、
感銘と感銘を繋いで物語りを創っているんじゃないだろうか?

写真を撮ったり観たりするのが好きな人には当たり前な事だとしても、
ボクにとっては新しい共通項であり、新しい可能性であります。
この歳にしてアンテナが一本増えたって事ですからね。



「感受性は幾つからでも磨けるし、歳を重ねるごとに深みを増していく」
というのがボクの持論。


漫画と雑誌しか観なかったのに25.6から活字中毒になり、
22.3の頃まで音楽に全く興味が無かったのに27からDJを始め、
30超えて「デザイン」に目覚めた奴が言うんですから、
妙な説得力に満ち溢れているハズです。


手塚治虫の「どろろ」という漫画がありまして、
主人公「百鬼丸」が妖怪に分断され奪われた自分の身体を取り戻していくうちに、
人間として成長していくという話。

そんな風に、
本来あるべきだった感覚を再確認しながら生きていくのも、
なかなかオツな生き方のように思えてきました。













感性の前に本棚がパンクしてるってのが最大の悩みですが。

2008/10/20

とうとうキャメラに手を出しました。

ここ数年のデジタル一眼レフカメラの普及率は凄い勢いがありますよね。
可愛らしい女の子が自分の顔よりも大きいカメラを構えていたり、
美容師かスタイリストのような風貌の男の子が道端でレンズを交換してたり、
そういう光景に違和感を感じなくなってから3,4年は経ったように思えます。

ひと昔前ならアイドルのオッカケか鉄道マニアくらいしか居なかったように思えるけどw

ボクの周りも例に漏れず、クラブに行っても学校に行ってもカメラだらけ。
まぁ学校には「フォトグラファー専攻」コースがあるくらいだから当然だけどね。

そういえば「本職の方々」も「セミプロ」も周りに増えてきたw


そういうボクは自分がメカフェチな上に父親がカメラ好きだった割には接点が薄く、
安いコンパクトカメラと携帯カメラくらいしか所有した事が無かったんですよ。

でもさぁ、ここまで周りに沢山居ると影響されちゃいますよね。
欲しい欲しいとは思いつつも何かキッカケが掴めずに
指をくわえていただけだったんですが、来年からの仕事のHP作成の為に、
親方が今まで作ってきた店舗の写真を撮ってくる必要が出てきました。

一応は所有していたデジカメを引っ張り出してみたら、
放置していた間にソニータイマーが作動していたらしく、
すこぶる調子が悪そう。

あ~あ~、壊れちゃったら仕方ないエヘヘ♪って事で、新しいのを買う事にしました。

今度はなんか凝ったヤツが欲しいな、、と思ってカタログ調べたり
アキハバラで手に取って触ってにたり、2ちゃんねるで評判確かめてみたり、
「写真の撮り方」みたいな本を読んでみたり。

いつも思うんですけど、買い物ってアレコレ迷ってる時が一番幸せですよね~。

「ええっと、『広角』ってのはつまり『望遠』の反対なんだな!」
「一眼レフってのはデスクトップPC、コンパクトはノートPCみたいなモンか?」
「ドッチにしてもツマミがいっぱいついてる方がカッコいいよな~。」

あ、あ、引かないで下さい!>本職の皆様

そして踏ん切りつけて選んだのがコイツ。
最後は理屈じゃなくて触った時の直感、メカフェチの経験則で確信しました。



「コンパクトカメラの高級機」か「一眼レフの入門機」か迷った挙げ句、
「一眼レフにハマったら遊ぶ金全部つぎ込んでDJ辞めるかも」
という恐怖の事態(マジでそれだけの魅力はある)を避けるためにコンパクトに逃げましたw

それにしてもこの質実剛健無骨一辺倒のデザイン。
愛用どころか溺愛しているPC、Thinkpadにも通じるものを感じてキュン♪ときました。
つくづく「道具」ってこうあるべきなんだよなぁ、、と思います。


何はともあれ今日のところは所有欲だけでお腹いっぱい。
写真そのものに関してはゆっくり覚えていこうと思ってます。





それにしても、


リ コ ー っ て カ メ ラ も 作 っ て た ん だ ね ~ 。 。


知らなかった(笑)

2008/10/18

工務店開業なるか?

「起業」「独立」といった言葉って、それ自体が恐ろしい魔力をもった呪文のようで、
唱えるだけで周りの人達に脳内麻薬を感染させる事が出来るようです。
元々この脳内麻薬廃人であるボクと愉快な廃人仲間によって繰り拡げられる
快楽と絶望の冒険活劇!ドラッギーな新連載【工務店開業】シリーズのはじまりはじまり。


バー経営とDJ、大工を経てインテリアデザインを学び、
デザイン事務所に就職するつもりが様々な悪条件が重なりあえなく断念。

「就職できねぇんなら大工やろうぜ大工!もうかるぜ」と十年来の付き合いがある親方、
「デザイナーなんて名刺一枚で始められる」と学校の先生、
廃人王とカリスマ廃人の助言っつーか悪魔のささやきを元に、ハッタリで起業を決意。


いままでのいきさつはこんな感じ。
来年からは親方の下請けをしながら技術と人脈と設備を再構築していくのが当面の課題です。

まずは2年後の目標。

ルームシェアで生活費を抑えられているうちに、
余ったカネを設備投資と勉強にブチ込んで、
「デザイナー兼大工の飲食業専門工務店」として自分のブランドとして立ち上げる。

そこまで出来たら景気の動向を見ながらデザインと大工の仕事の比重を調整して、
(職人は不景気に強く、デザイナーは好景気に強いんですよ)
究極的な目標はやはり「クラブ立ち上げ」ですよね。


なぜそこまでクラブにこだわるのか?と思われる方も多いかと思いますが、

何らかの形で社会的に抹殺された人々を受け入れる再生の場、
というのが現代社会におけるクラブカルチャーの役割。
かくいうボクもこの愛すべき文化に救われた一人であります。

生々しい夢と欲とが混沌とした空間でしか生きられない夜遊び人達が、
外の世界で活きる術を諭していくのがボク等の使命なんです。



なんて大風呂敷拡げてみても、いまは中身はカラッポのスッカラカン。

とりあえず出来る事といえば「人脈の再構築」なので、
細長く付き合う必要のあるタイプから漁っています。

画商を目指す経理屋兼DJ(←コイツも支離滅裂w)に帳簿の付け方を習い、

受講生時代に毎週仕事のグチを聞かされた女建築士に見積もりを習い、

地元のバイク仲間だったグラフィックデザイナーに名刺を作らせたりと、

今はまだまだ準備の準備ってとこ。
めぼしい奴をとっ掴まえて酒呑んでクダ巻いてるのが現状ですわ。

あと欲しいのはWEBデザイナーと不動産屋と飲食店経営者。
面白い人材がいたら紹介して下さいね。

2008/10/14

【ID講座】デザインを語る術

学校を卒業し講師アシスタントの身分を得てもう半年。
その間に就職活動として様々な会社やデザイン事務所に応募をしています。

応募書類を送った15.6件のうち面接までこぎ着けたのが2件。
その2件さえも「・・・オマエ向いてないよ」と面接官の顔に書いてありました。

春先には「歳も歳だし前職と同じくらい貰わなきゃヤだよな」なんてナメてかかっていたのに、
夏が終わる頃には「12万でいいから使ってくだしゃい(泣)」なんてトコまで堕ちる始末。
とことん堕ちても面接以前で落とされるので原因もわからず対策も練れず、

「やっぱりオレみたいな奴がデザイナーになろうなんて無(以下略)」

なんてトコまで勝手に思い詰めて日々鬱々悶々としている毎日でありました。

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そんなウツな気分の中で前日記の中間プレゼン。
後輩であり生徒でもあるコ達が他の講師にガツンガツンに叩かれている姿を観て、
「そもそも『デザイン』って何だろう?『デザイナー』ってなんだろう?」という、
ある意味根源的な問いが自分の中に生まれました。

・・・何だろう?

理屈の上では漠然とは理解しつつも、未だ釈然としないまま。
まだまだ「デザイナーとは○○なのよ。」なんて語る術を持っていないんですよね。

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場面は変わって最近チョロチョロと手伝いにいってる大工仕事での出来事。
ボクと同い年のグラフィックデザイナーが出店するバーの工事。
予算が無いので激安のヤッツケ工事(←この親方はいつもそう)なので、
オーナーやその友達まで総動員でペンキ塗ったり大工仕事したり、
ハッキリ言って「文化祭ノリ」なんですがコレがまたすごく楽しい。

こういう楽しさを学校のコ達にも体験させてあげたい、なんて思った事もあるんだけど、
どうもコイツら汚れ仕事を極端に敬遠しているフシがあり、
冗談で誘っても思いっきり引かれてしまうんですよね。

ったく、自分の手も汚せねぇで何が「ものづくり」だよ。。
「作る」事と「創る」事の違い、
製造や制作と、創造は違うというのはボクにも分かっちゃいますけど、
やっぱり腑に落ちない思いがあるのも事実。



だけど、

ボクが今かかえている数々の悶々を一気に吹っ飛ばせる絶好の機会でもあるんですよね。
大工というよりは便宜上「工務店」という身分になるんでしょうが、
いずれは自ら客を取ってくるという事で、デザイナーとしての仕事も出来るって事です。
これならバーテン時代の経験も、DJやパーティオーガナイズの経験もガッツリと活かせる。

大工仕事は半人前だし、施工管理も設計も未経験。
更には左官、電気工事、設備工事も一人でこなし、
営業もマーケティングもイチから勉強しなきゃならなさそう。

ボクが「インテリアデザイン」を語る術を身につけるには、どうやらこの道しか無いようです。


というわけで、

起業します。

個人事業主としては10年ぶり2度目の挑戦。


誰もが一度は夢見るであろう「自分の店を持ちたい」という願いを、
このアタクシがカタチにしてみましょう。

業界ビクーリの激安価格で。

2008/10/09

【ID講座】アリとキリギリスの世代論

「おっさん」と「おにいさん」のハザマで迷う年頃によくある悩み。

「ったく、最近の若い奴等ときたら、、、」

と、思ってしまう事。

すっごく言いたい!けど口に出したら確実にオッサン。
言ってしまった時点で「若かりし頃」には戻れなくなりそうで不安になる年頃なのですよ。

今日はそれでも我慢が出来ずにクダ巻いてしまうオッサンの話。
「おばさん」と「おねえさん」の狭間で浮かばれずにいる地縛霊の皆様もお付き合い下さいまし。


先日ボクが助講師を務めているクラスのプレゼンテーションに立ち会ったんですよ。
インテリアデザイン講義の前半を締めくくる「物販店舗デザイン」の課題。
去年の受講生時代にはボクもヒィヒィ言いながらクルマのショールームを創り上げ、
ガチガチに緊張しながらも何とかカンとかクリアしたものです。

CADしか教えていないボクは彼等のプレゼンと作品を観るのもこの日が始めて。
賑やかなクラスなので、個性的な作品を期待して楽しみにしていた訳です。

この課題内容をザックリ説明しますとですね、
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1.自分の好きなブランドを仮想クライアントに選ぶ。「物販店」なら何でも良い。
2.選んだブランドについて調査し、商品展開や客層を設定する。
3.ブランドイメージと自分のセンスをMIXし、デザインコンセプトを決める。
4.コンセプトに沿った建築素材や色、照明を使って設計図、透視図、模型を制作する。
5.出来た作品を10分の制限時間の中で発表。更に10分質疑応答。
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ってな具合なんスよ。期間はおよそ1ヶ月。
口で言うのは簡単だけど、コレ授業の中で実際やってみるとマジで痩せますゼ。

この日はボクも講師ヅラして一人一人に講評しなくちゃいけなかったので、
普段の授業よりは真剣に彼等のプレゼンを観ていたんです。

で、結果は正直なところ酷いレベル。
「課題そのものが未完成」とか「図面に不備がある」とか「プレゼンでマトモに喋れない」とか、
そんなんだったらまだまだマシ。ボクだって完成率50~60%くらいだったしね。

ナニがアレかってアータ、上の1~3にあたる「構想段階」がグダグダなんですよ。
空想や妄想を練り上げて構想にしていくまでのチカラが皆無。
つまーり、発想するチカラとか想像力がぜんぜん足りないんスよ。

おいおいおい。ココはまがりなりにも「デザインの学校」だぜ!?
入試も資格も要らないから誰彼構わず入れちゃうけれど、
デザイナーって奴になりたいから100万とか150万とかつぎ込んできたわけじゃん?

特にヤバいのが若い世代。男女比半々19~33歳の中でも下の方がマズい。
年長組は自分の人生経験を、若い衆は常識に捕らわれない自由な発想を
エッセンスにして自分なりのセンスを築いていくべき。と教えられているのにね。

言いたくないけど言わずにいられない。
近頃の若ぇ奴等にゃ想像力っつーか遊び心つーか、夢すら無いんじゃねぇのか?




そんな風にクダ巻いて過ごしていたら、ふと気付いた事がありました。
最近買う本のテーマに「世代論議」ってのがありまして、
人をジャンル分けするのもチト気が引けるけど、
物事をマクロで捉えるには丁度いい考え方ですよね。

ボクが属する「就職氷河期世代」と彼等「ゆとり世代」のギャップ。
ちょうど部屋をシェアしている同居人が22歳なので日々の生活でもヒシヒシ感じてます。

ボクが20~25くらいの頃って、
「フリーター万歳!サラリーマンなんてダセぇ!
仕事よりも趣味に打ち込んでる方がカッコいい生き方!」みたいな風潮があったんです。

ま、ボク自身その風潮にドップリ浸かって生きてきたワケですが(苦笑)。

そんな夢いっぱいなフーテン人生も20代後半になってくるとやっぱりキツくなる。
夢から覚めてカタギになろうにもロクな仕事を選べない。
ロクでもない現実から逃げる為に結局遊びに逃げる負のスパイラル。

そんな連中を「人生の先輩」として観てきた若いコ達が、
ボク等を反面教師扱いするのは責められないですよね。

これぞまさに、

アリとキリギリス。

そりゃ勿論ボクの世代にだってアリさんのようにコツコツ真面目な人も沢山いるし、
アリのように働きキリギリスのように遊ぶパワーエリートもいます。
ただボクのように典型的キリギリス人生が異様に多いのも統計上&経験上の事実。

「最近の若い奴等はよぉ。。」なんてボヤく原因を自ら作っている事に気がついてしまいました。





さて、ボクも今現在ナカナカ厳しい岐路に立たされていますが、
童話のようにアリさんに媚びて生きていくなんてマッピラ御免こうむりたい。

「人生はクローズアップで見れば悲劇。ロングショットで見れば喜劇。(チャップリン)」

近頃感銘を受けたこの言葉をネタに、
若いアリんコ捕まえて「お前等もっと遊べコノヤロー!」と説教垂れていきながら、
「活劇」の準備にとりかかります。

2008/09/04

【ID講座】魅惑の進路相談

2年前からダラダラと続けているインテリアデザインのキャリアスクールでの
授業レビュー連載【ID講座】。

三十路を越えた高卒チンピラが何をトチ狂ったのか「ガッコーに行きたい!」と騒ぎだし、
七転八倒の末に「おサレクリエイター」を目指す愛と感動のサクセス・ストーリー。



・・・・・・嘘です。

サクセスしていません。

育毛剤の方は近いうちに必要になるかもしれませんが。

まぁね、
人気連載ほどストーリーをズルズル引っ張るのが世のセオリーですから、
「感動のラスト」まではまだまだ長い道のりだとは思いますがね。


憧れだった「ガクセー」の身分を手に入れオシャレなスクールライフを満喫出来るかと思いきや、
課題の為にとパソコンの改造にうっかりハマってしまい秋葉原に入り浸りだった第一部に続き、
現在は「講師アシスタントに任命されモテモテ先生になる予定」の第二部なんですが、
テメェの就職活動にイッパイイッパイでモテてる暇が無いんです(反論不可)。


そういうワケで受講生にも女性講師にもチョッカイ出せずに悶々としている日曜日。
授業の合間に喫煙所で事務のお姉さんとダベるぐらいしかないんですが、
この喫煙所ガラス張りなのでお姉さんと狼藉に至る訳にもいかず、
仕方ないのでブツブツとグチを聞いて貰ってました。

姉「どうしたんですかー?今日の格好いつもと全然違いますよねー。」

そう。普段ならクラブに行くのと変わらない格好で授業に望むんですが、
この日は珍しく白シャツ+チノパン+眼鏡といった比較的真面目な格好だったので、
「本当はシャイでナイーブなボクちゃん」を演じるにはもってこいだったのです。
これで松山ケンイチばりの「公然猥褻カット」だったら完璧なんですがね。

姉「でも今日はちょっと元気なさそう~。」

レーシックもお断りの強度近視を持つボクは眼鏡をかけると目が小さく見えてしまうようで、
きっと彼女には「母性本能をくすぐる可愛い子羊チャン」に見えている筈。

お、こりゃ面白い♪軽くチョッカイ出してみよっかな?

思わせぶりな溜息混じりで「いやぁ、実はねぇ。。」と、
就職活動が思うようにいかないウンヌンと始めてみました。

姉「うん。うん。そうねぇ~」

普段から受講生のキャリアカウンセリングを務めるだけあって、この手の話を聞くのは上手。
業務の一環でなら机を挟んで事務的にテキパキとアドバイスするんだろうけど、
ココは人目を気にせずリラックス出来る喫煙所だし、
話ながらもジリジリと距離を詰めるボクの策略が上手く作用して、
お姉さんの目尻も少しずつ緩んできます。

10年ほど前にナンパ師の先輩に師事し、
この手のテクを徹底的に仕込まれた経験があるんで、
(だから未だに真っ当な恋愛が出来ないんだがw)
こういう時の相手の一挙一動で感情を読むのはお手の物。

ウヒヒ♪
別にどうこうしようってワケじゃないんだけど、
こういう男女間の達引ってのは結果よりもプロセスの方が面白いんですよね。
(だから未だにカノジョ出来ないんだがw)

リョ「そーなんスよー。もう色んなトコに応募して10件目っすよー」

姉「へ!?」

リョ「え!?」

あれ?あれれ?何でか知らないけど急に目がパチっとなったぞ?
催眠術が解けたみたいだ。。

姉「なぁんだ。まだ10件なんだー?」

リョ「え?ま、まだ?」

姉「甘い甘い♪今までの卒業生も20件30件は当たり前に応募してますヨー」

リョ「ほへ?そ、そんなに?」

姉「そうそう。じゃあせっかくだから、最っ強の方法教えてあげますよ!」

リョ「はぁ。。」

姉「グーグルで『設計』とか『デザイン』とかで事務所のHP検索して、」

リョ「けんさくしてぇ、、」

姉「片っ端からメール送るの♪」

リョ「・・・・・・・・・」


え、ええと、つまりアレですよ。2ちゃんねるで言うところの、


「 グ グ れ カ ス 」


って事ですかい。。

入学検討中のコ達に散々美味しい事言ってるアンタ達がソレ言っちゃっちゃぁオシマイだよ。。
そもそも校舎にデカデカと張り出してる求人票って何なんだろう?
ま、どうせボクはもう後には引き返せない身ですから、グリグリグググゥとググりますよ。。。。

姉「がぁんばってくださいねー♪」



・・・・・本日の教訓。




オ ン ナ に グ チ を こ ぼ す な 。

2008/06/16

【ID講座】家具デザイナーデビューなるか!?

さてさて毎度恒例の連載企画【ID講座】ですが、
チョイと学校から離れた所で面白い話が舞い込んできましてですね、
なんとななんと「家具デザイナー」としてデビューする機会に食い付けそうなんです。


家業を継いで鉄工所を営んでいる友人がいるんですよ。
ボクよか若いのにイッパシのシャチョーさんをやってるエラい奴なんですが、

「今までは別起業の下請けとして仕事をしてきたけど、
ココらで一発自社製品を、ゆくゆくは自社ブランドでスチール家具を作りたい。」

との事。

コイツは面白い話じゃないですかい。


どんなジャンルであれ「ものづくり」に関わる職人稼業ってのは、
「作ってるんだか造らされてるんだかわからなくなる」ってジレンマがありまして、
それでも黙って仕事をするのが職人としてのあるべき姿、という風潮が根強く残っています。

でも、

今の時代は職人というかブルーカラー全体への抑圧が強すぎて、
製造業の派遣が解禁になってからは特に、
こういう人種が世の中の隅へ追いやられている節があります。
近頃話題の「自動車組み立て工」なんてホント酷いですしね。

とはいえ、

「ブルーカラーの苦労自慢でお涙頂戴」みたいな話もアホ臭いし、
そんなモンで安い同情を買う程落ちぶれたくはありません。

だからこそ、

これからの職人は「作る」「造る」だけではなく、
デザイナー/クリエイターの専売特許である「創る」ことまで視野に入れるべき。

大工も家具屋も半人前のボクでさえこんな事を漠然と考えているんですから、
この話には非常に共感ができましたね。



そんな感じで何はともあれミーティングを兼ねて工場見学に行ってきました。
工業製品をデザインするプロダクトデザインの分野で大事なのは、
出来る事と出来ない事をキッチリ把握しなけりゃいけないって事。
「アレ欲しい!」「コレ作って!」って口で言うのは簡単だけど、
設備や材料、手間や予算を踏まえると非常にシビアな制約が出てきます。

また面白い事に「作った物を展示してくれる」インテリアショップも
既に確保しているという根回しの良さ。ソコの店長サンに話を伺い、
一番最初はその店で最も売れている「TVラック」を作る事になりました。

確かに。テレビ買い換える人多いもんね。
こんな風に造る人と考える人と売る人がコミュニケーション出来るだけで、
新しい発見や新鮮な意見が飛び交うのが仕事として面白い。


そして一般家庭向けの家具って言うと、「普通」は木製品。
金属製の箱物家具を一般家庭に合うように創るとなると、
当然ターゲットは「普通でない人達(笑)」となります。

尚かつ工場としてもデザイナーとしても初めての挑戦ですから、
いわゆる「目の肥えたインテリア好き」な人達はターゲットから除外。

そこでボクがまず思いついたのが、
「鉄の鉄らしさを強調した無骨かつシンプルなデザイン」で、
「インテリアはともかく他の趣味にこだわりを持つような男性」を
ターゲットにしてみます。

クルマやバイクにドップリとハマった経験のあるボク等なら、
最初の「的」としては丁度いいんですよ。


これは面白い話になってきました。

こんなカタチでデザイナーデビュー。

実務経験まったく無いんですが(笑)。

実はもう既に図面を引いているんですが、
工場側のGOサインが出るまでは公表は控えてます。

ウヒヒ。

製品化の暁には、

みなさん買って下さい。

ちゃんと「TVを載せる以外にも使える」モノを考えてますんで。

2008/05/09

【ID講座】ココは戦場か居酒屋か

キャリアスクールでの「先生見習い」になってから初めての授業がありました。
ボクの担当するコースは「インテリアCAD」って事で、
一年間の中で建築図面描いたり3DCG作ったりプレゼンボード作ったりと、
なかなかハードで気が狂いそうになる授業。

だいたいね、

このCADの授業って、

ボク自身受講生の時は3ヶ月でドロップアウトしてるんですから(爆)。
数あるコースの中でも挫折率トップを争うデンジャラスな授業なんです。

(なんでそんな奴をスタッフに雇うのかは謎だ。真面目に。)

それにしても初日は大変でしたねぇ。

授業は先生(本物)が一つ一つ操作を説明しながら作業をしていくんですが、
受講生がパソコンに慣れているか否か、或いはマックに慣れているかどうかで、
理解の度合いに大きな差が出てくるんですよ。
これはもう才能の差というよりは環境の差なので仕方ない。

「○○キーを押して△△メニューを出して寸法を入力してね・・・」

なんて言われてもチョット聞きそびれただけでもう大変。
マックの前に本人がフリーズしちゃうんですよ。

そんな「爆弾マークが顔に出てるコ」を見つけてフォローに回るのがボクの仕事。
アシスタント改め爆弾処理班二等兵です。

狭苦しいパソコン部屋の中でアチコチから呼び出されて、

「今の操作わかりません!」
「マウスが壊れてます!」
「かな入力出来ません!」
「電源落とせません!」

などなど、そんな悲鳴に逐一対応していくわけ。

まぁ対応っつってもね、

前述の通りボク自身マトモに授業を受けないできてるもんですから、

「いやー!そりゃオレにもわかんねー!センセー!助けて!」

なんて事もしばしば起こります。

「ココはね、このメニューからこうやって、、、あ!あれ!?消えちゃった!」

なんて自爆や誘爆もやらかします。


ボクがついている親方、じゃなくて先生といえば、
本まで出しちゃういっぱしの敏腕デザイナーなんだけど、
極度の喋り上戸なもんだからベラベラベラベラよく喋るんですよ。


受講生A「・・・あの、先生、今の所もう一度教えて下さい・・・」
先生「あいよ!今コッチのコについてるからアレだ!コジマ!お前行け!」
オレ「ハイ喜んで!」
受講生A「あ、すいません。。ここのショートカットの操作なんですが。。。」
オレ「ははん。コレね!コレ覚えると『プロっぽい』ぜー!モテるよ!マジで!」

きっと受講生もカルチャーショック受けてるんでしょうね。
「オシャレなインテリアデザイナーが教えるエキスパートCADの授業」を期待してきたのが、
このセンセとボクの授業では「5分に一度は話が脱線する新橋の居酒屋ノリ」。


ボク等はこのノリで面白いんだけど、

次の日曜の授業、

みんなちゃんと来てくれるかかなり不安です。

2008/04/13

【ID講座】大抜擢か人選ミスか

先月の卒業をもって終わりにした連載企画【ID講座】。
インテリアデザインのキャリアスクールでの講義内容をレビューでして、
意外と評判が良かったので書く側としても非常に楽しめました。

あれから一ヶ月、
肝心のポートフォリオ制作も手つかず、
就職活動もままならない状態でグダグダしていたら
学校スタッフから電話がありました。


「やー実はですねぇ。
来期のCADの授業で受講生が多くて講師一人じゃ回し切れないんですよ。
ソコでコジマさんにですね、○○先生の講師助手として
半年間サポートしてもらいたいんスよね。」


へ?


確かにそういうのも興味あるってポロっと漏らした事はあるけどさ、
いいの?ホントに?

でもこの先生の授業は一度も受けた事がないんですよ。
浜松町の居酒屋での特別授業には何度も参加していますがね。
ある意味タダで授業を受けられると考えれば超ラッキーなお誘い。


この依頼ありがたく受ける事にいたしました。

仕事の内容としては
先輩としてのお手本的作品の制作と、
授業のペースについていけないコ達のフォローアップ。



つまり、





アレです。





いきなり先生です。





ボクの人生の中で最も縁が無いと思っていた「先生」なんて呼ばれ方。
40万円の授業をタダで受けると同時に「先生ごっこ」を体験できるなんて。
考えただけでアタマん中はイメクラ状態。
先生モテるでー。DJなんぞより遙かにヤバいぜ。


「キャー!リョータ先生!ここ解んな~い(ハァト)」
「リョータ先生の課外授業受けたいデス!」
「アタシの大事なトコもクリックしてー!」



エロい。


エロ過ぎる。

ウヒヒイヒヒ。

やべぇ。

ヨダレ出てきた(マジ)。。





そういうワケでインテリアCADと講師体験の【ID講座】第2章はじまります。

セクハラで懲戒免職とかにならなきゃいいんだけどね。。。

2008/02/22

アキバフェロモン

療養中でヒマなので無駄に長い日記ですよ。

昨日、一昨日とパソコンの部品を漁りにアキバをウロウロしてました。
平日の午前中からそんな所をうろつく位ですから、もうほとんどビョーキです。

というより、

仕事から解放されて気が緩んだのか風邪をひいてしまい、
高熱にうなされながら歩いていたので、
シャレではなく普通にビョーキでしたがね。

壊れたパソコンを日曜の授業まで修理したいから急いでいたとはいえ、
酔っ払い並みにフラフラしながらジャンク屋のパーツを漁る姿は、


我 な が ら 目 も あ て ら れ ま せ ん 。


こんなご時勢ですから、
いつオマワリに絡まれるかとビクビクしながら余計に卑屈になります。
これが世田谷とか目黒だったら即通報されるくらいの怪しい毒素を
振りまいていたと思うんですが、なんせココはアキハバラ。
街全体がそんな毒素に包まれている為なのか、見向きもされません。



そんな中、ものすごく久しぶりに「逆ナン」されました。


真っ当な感性をお持ちのマイミクの皆様方には信じられないかもしれませんが、
ボクは昔から、ある種の「普通でない人達」を惹きつけるオーラがあるそうで、
特に独りで歩いている時、更に条件を絞るとレコード掘りとか古着屋巡りとか、
「何かしら欲しい物を探している時」にそんなフェロモンが出てしまうようです。

お人形サンみたいな可愛らしいコ(但し手首に傷跡アリ)から
宗教の勧誘を受けたり(レコ掘り@宇田川町交番前)、

ヒッピー風の女の子(ルックスは好みだったな)に、
北海道でのマリファナ栽培ビジネスを持ち掛けられたり(@下北沢CHICAGO前)、

「キミって芸能人の○○に似てるよね!」
「フォー!って言ってみて!フォーって!」
と、非常に屈強なタフガイ二人に迫られたり(画材屋散策@新宿3丁目)、
(この時ばかりはダッシュで逃げました)

などなど、なんつーか、こう、「痛い人達」に好かれるんですよ。


でね、今回はアレですよ。

歩きつかれて公園のベンチで一服してたんですよ。

したらね、

皆さんお察しの通り、

今アキバで最も人気のあるファッションに身を包んだ女の子二人組。
原宿竹下通りにも似た様なの居ますよね。

M1「こんにちぅわぁ~!」
M2「いまおヒマですかぁ~?」
M1「アタシ達いま休憩なんだけどご一緒してもいいですかぁ~?」
M2「他のベンチ空いてないしー!」


・・・はぁ、構いませんけど。

M1「よかったー!うれP!」
M2「お兄さんありがとー!」

ななな何なんだ?このテンションは?
しかも「うれP!」って。酒井法子か?
フリルのついたミニスカートから太ももがチラリ。
血色もよく健康的、ただし太さはオレと同じくらい。
よく観ると格好と話し方の割には歳喰ってそうだし、
おそらく20代後半、下手すると30間際だぞ!?
何で「ゆうこりん」じゃなくて「のりP」なんだ?
パっと見からして謎が多すぎるけど絶対に解明したくない。

まぁ営業とか勧誘の類ではなさそうだし、
この手の連中は現実世界での実害は無いので、
適当に話に受け答えしてたんですよ。


M1「お兄さん○○○って知ってる?その中の△▼△ってキャラのねー、」
M2「ええー!あの△▼△って脚出してないから可愛くない!」


いや正確には「受け答え」ではなく「受けっぱなし」でしたがね。
風邪で弱ってるところに初対面の二人から解読不明の単語を連発されりゃ、
「はぁ。。」「へぇ。」「そうなんだ?」ぐらいしか答えられないって。。

10分くらい勝手に話をさせてようやく分かってきた内容は、
どうやらボクの「好みのアニメ」を探りたいようなんです。

ま、ま、まぁボクだって、クラブで女の子に声をかけたら、
好きなDJとか、好きなハコとか、好きなお酒とか、
根掘り葉掘り訊きだしますからね。

たぶん彼女達もそういう事からコミニュケーションを
とっていきたいと思っているようなんですよね。

きっと。


アニメって言われてもねー。。。

見ないもん(笑)。


M1「えええー?アニメ見ないの!?」

まるでコイツは何が楽しくって生きてるんだ?という顔をされてしまい、
なんだか劣等感を刺激され(←アホ)、負のスパイラルに突入。

リョ「いやぁガキの頃は好きだったけど。。」
リョ「あ、ほらほら今リバイバルしてるヤッターマンとかさ、
4、5歳くらいのころ大好きだったよ(焦)。」
リョ「もちろんガンダムは普通に好きだったしね。」


変に話がこじれたところで、
今度はさっきからボクの格好を舐めるように観察していたM2からの攻撃。

M2「お兄さんの服装って個性あるんだけどセンスがいまひとつ足りないのよね。」


・・・コイツ等が思ってる「足りない物」って何なんだよ?

ちなみにこの日のボクの格好はというと、
下はナイキのスニーカー+カーキ色のブーツカット、
上は柄シャツ+ニット+細身のミリタリージャケット。
とまぁ、いつもの格好なんですけどね。。


M2「ちゃんとねー、何を目指してるのかハッキリしないと!」


痛恨の一撃(←これくらいなら使えるアキバスラング)。

アキバでメイドにファッションチェックをされダメ出しを食らうオレ。


しかも彼女達は、どうやらボクが、
「彼女達さえも知らないアニメキャラ」の
コスプレをしていると思って興味をもったようだ。


そういや、

だいぶ前に某マイミクの女の子にも、

「それって何のコスプレですか?」と訊かれた事もあったっけ。


ク ラ ブ で 。





はぁ。。
ゲンナリ。





柄シャツ+ブーツカット+派手なアウター+ハンチングorキャスケット。


いつものボクの定番のカッコ。


みなさんに敢えて聞きたい。



こ れ っ て 何 の コ ス プ レ で す か ?

2008/02/20

悦楽の分解記

鬱屈とした3年の職人修行もひと段落。
ノラりクラりと開放感に浸っているフーテンのリョタ(33さい)です。
自分でも意外に思うほど3日目のプーライフを満喫しております。


繋ぎ仕事の面接アポも取れたし。
休みを有効に使うべく宿題に励もうかと思いきや、
予想外のアクシデントに見舞われました。



パ ソ コ ン こ わ れ た ~ 。
液 晶 が ツ ブ れ ま し た 。


アキバのジャンク街でアホみたいな値段で買ってきた愛機thinkpad。
質実剛健の設計思想と絶対に飽きない(無骨過ぎて飽きようがない)デザインに
惚れ込んでお風呂まで一緒に入るくらい溺愛していました。
性能3倍のデスクトップを買っても何故かコッチがメインマシン扱い。

きっとゾウが踏んでも壊れないであろうと信じていたけれど、
やはり機械は機械。いつかは寿命がくるんですね。。

こうなるとまぁ普通なら買い替えますよね。
メーカーに出すと10万円くらい取られるもん。




が、



このthinkpad、整備性の良さも抜群で(←クルマじゃねぇのに)、
部品取り用のジャンクパーツが大量に出回ってるし(←クルマじゃねぇのに)、
メーカーからはネジ1本から取り寄せる事が出来る上に(←バイクでもないよ)、
挙句の果てには公式メーカーサイトには分解図が公開されているくらい。





で、さっそく悦楽の分解作業に入ります。
女性の皆様にはにわか信じられないかもしれませんが、
機械を分解する行為に性的興奮を覚えるオトコってのは、
決して珍しくはないんですよね。たぶん。




 こういう作業って実は大工仕事なんぞより遥かに得意でして、
ブラのホックを外すよりも的確に素早くバラしていけます。


はい。ここまで15分。



 しかしまぁ、
ドライバー1本でここまで分解出来ること自体が素晴らしい設計思想。
機械フェチのアタクシには最高のパソコンなわけなんです。
もっとも、こんなポイントでパソコン選ぶ奴ってあんまり居ないだろうけど。

早速ヤフオクでチェックすると液晶パネルは3000円くらいから揃ってる。
(ちなみにアキバに行くと店頭で「ひと山幾ら」で投げ売りしてます。)

macやvaioじゃこうはいかない。
コイツが死んでも次もthinkpadだね。






つーか、働けって?


も、もうちょっと待っててw

2008/01/06

【ID講座】完成。

12月からの課題である飲食店舗デザイン。
明日のプレゼンを控えてガツガツ作り込んでます。

前日記の時点では厨房や客席などのレイアウトを決めていたので、
今度は装飾と照明を考えてみました。

モチーフは1910年代に世界的に流行した「アール・デコ」という建築様式。
日本でも大正時代~昭和初期にかけてこの様式の建築物が多数建てられました。

その中でも「マイアミ・デコ」と言われる変わり種のスタイルがありまして、
アールデコの持つ(当時にしては)機械的なイメージと、
南国の開放的な雰囲気の色彩を特徴を併せ持つのが特徴。
ビーチ沿いに建つホテルが多いのですが、
ネオンとパステルカラーでコッテコテに装飾されてます。



・・・っていうか、



現代の日本においても何故か高速道路インターチェンジ付近で
こういった建物がよく建ってますよね~。

東関道の成田とか、
関越の鶴ヶ島とか、
東名の横浜町田とかに、

こういったマイアミ・デコ様式の建築物が多く観られます。

どなたか一緒に見学しませんか?
休憩3h/5000円とお手頃なので。


そういうワケで(?)今回の意匠はこのマイアミ・デコをモチーフに。
そのうえ「銀座の夜のお姉様」がメインターゲットですから、
可愛いだけじゃなくアバンギャルドなイメージも必要です。