2007/04/23

【ID講座】デザインの基本中の基本中の基本

いままで前フリが随分長かったのですが、
今日からちゃんとした授業が始まりました。

在籍する「空間デザイン」クラスの中から、
「デザインコース」と「CADコース」と二つのコースを選択していまして、
前者はひたすらアナログライクにイラストや図面を手書きで描いたり、
後者はCADソフト「ベクターワークス」の使い方のみではなく、
フォトショップ、イラストレーターを駆使した
デジタル・プレゼンテーションの方法を学びます。

この他にも「照明プランニング」「カラーコーディネート」など
興味深いコースもあるんですが、予算の都合でコチラは辞退。

授業の最初にあたって講師のセンセーが非常にいい事を言っていました。
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よく「自分はセンスが無い」と言う人がいるけれど、
「センス」というのは誰もが等しく持っているもの。
一般的に「センスがいい」と言われる人は、
元々持っている感性や経験を
他者に伝える能力に長けているか否か、という違いのみ。
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つまり学ぶ意思さえあれば歳や才能に関係無く
誰でもクリエイティブな活動ができる、という事ですね。
27.8歳でバックボーンを何も持たずにDJを始めたボクには
非常に共感できる話です。

だからココでの勉強は、
「デザイン=クリエイト」というよりも、
「デザイン=プレゼンテーション」と捉えろとの事。

大いに納得。これこそがデザイナーの基本なんですね。


そしてプレゼンにおける基本中の基本は自己紹介。
先週オリエンテーションでやったにも関わらず、
講師が変わる度に自己紹介させられます。

前回は「リョータでーす!大工でーす!DJでーす!」で済んだのに、

今度は「何故大工なのか?何故DJなのか?」
そして「どうしてデザイナーの勉強をするのか?」
更には「その3つを関連性のあるライフスタイルとして簡潔に説明しなさい。」


・・・と、そこまで言わされます。
こういうmixi日記のような文章なら得意ですが、
元来口ベタなボクにはスピーチなんて大変です。

これはものすごくアタマ使いますよー。
みんなだってこういう立場に立たされたらスッゲー緊張する筈ですよ。


ニブい脳味噌を無理にクロックアップして
しどろもどろになりながら搾り出した言葉が、


「器と中身をトータルで空間演出するスキルを身につけたい」

とでました。
自分の番が終わった途端に耳から口からケツの穴から
煙がモウモウと噴き出してるのが実感wできましたよ。



自己紹介が一通り済んだ後は更なる試練が待ち受けていました。

一人一人にチューインガム状の直方体の積み木が5枚ずつ配られます。

はてはてコレでナニすんのぉ?と思いきや、


「この積み木を使ってアナタの好きな言葉を表現しなさい。」


は、はい!?


「制限時間は5分!」


ほへ!?


クラスじゅうが緊張と混乱の渦に。
みんなして積み木をイジってブツブツブツブツつぶやいてます。
5分という制限時間の為に皆して煙吹いてます。
傍から見たら物凄くアブない光景に見えるんでしょうねぇ。
怪しげな宗教でもそんな光景見られないはずですヨ。

ボクの前の奴は
螺旋階段上に積み重ねて「こここ、向上心」といいました。
横一直線に並べて「一本気!」という女の子もいました。

これは何つーか、心理テストも兼ねているのかもしれません。
生徒を緊張状態に追い詰めて潜在意識を引き出すテストです。
「好きな言葉」というのはさほど重要ではなく、
積み木の形がその人の偽らざる人間性を表しているようにも思えました。

こわー!

そこまでセンセーの意図が読めてしまったボクの回答は、

積み木をアルファベットの「H」の形に並べて、

「架け橋」と答えました。

「クライアントとオーディエンスを繋ぐデザインという架け橋。
ざっくばらんに人と物、人と人とを繋ぐ架け橋。」


どーだ!


もちろんこういう答えに優劣をつけるものではありませんが、
他の人達に伝わっている感触があったのでとりあえず満足。

「限られた条件の中と厳しい制約の中で物事を伝える」

デザインってそういう事なんだな。