バーオーナーにしてグラフィックデザイナーでもある(ついでに言うとDJもVJも)クライアントと、
デザイン段階から互いのコダワリをぶつけ合い、
時にはエゴをゴリ押ししたり、力の足りない所は素直に認めたり、
結果的にWIN-to-WINの仕事が出来たはずです。
デザイン性/コスト/施工技術と、至らない部分はあるにしても、
この「作品」には絶対の自信があります。
何故かというとボクが今まで数多く見てきた「愛される店の何たるか」を表現したからです。
その「何たるか」を言葉では上手く表現出来ないのですが。
そりゃま、
ここよりカネのかかった店や施工技術の高い店は幾らでもあるし、
センスの良いインテリアの店も沢山あるでしょう。
しかし建築誌や情報誌に取り上げられるような店が必ずしも良い店とは限らないし、
業界で「先生」なんて呼ばれている連中の作品が、
実際に使う人間の居心地を無視しているようなハコばかりだったりもします。
愛される店とは、人の人生にまで深く影響を与えるお店。
そういう店を創る為にインテリアデザイナーが出来る事といえば、
第一印象でお客の心を開かせる事であったり、
仕事のアラをアジとして受け入れさせる色気や人間臭さの演出だったり、
そしてお店とお客の間に「ココはアタクシが創りました」と胸を張って立つ事でしょう。
●デザインレビュー
改装前の雰囲気を殺さずに全面刷新という条件で、
カフェの色使いとバーの照明をMIXし、
ギャラリーとしての機能性を重視した作りになっています。
これが着工前のCGパース。
現場レベルでの判断で飾り棚を間接照明でライトアップ。
コレを思いついたキッカケは、
キッチン奥の換気扇の為に壁の一部分を凹ませなくてはならなくなり、
どうせなら棚部分も一緒に凹ませて壁にリズム感をつけよう、
というまったくの思いつき。即興の割には好評です。
既存の窓部分はロールスクリーンを設置する為に窓枠と壁をイジりました。
照明は全て白熱灯クリア球に統一。
一般的に市販されている電球で最も色温度が低い(=赤みのある光)のがコレ。
こういうクラシカルで暖かみのある光が一番好きです。
そして全体像
OPEN前で超忙しいにも関わらず、
写真を撮る時間を作ってくれる気遣いに感謝。
クリエイターを相手にする店ならでは。
レセプションパーティ風景。
お店の常連サン達の入店直後の表情を見て、
ボクのマジックがちゃんと効いてるのがよくわかりました。
【bar neue*】
杉並区阿佐ヶ谷北2-12-4トーア阿佐ヶ谷104
OPEN:20:00~ 月曜定休
[innerworks]という屋号は
「内装の仕事」という意味とは別に「内面に働きかける」という意味合いも込めています。
レセプションに来てくれた人も来られなかった人も、
是非とも足を運んでみて下さい。
ボクもチョコチョコ行くので声をかけて下さいね。
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