2007/12/03

都市再開発とサウダージ

今日から始まる新しい課題のリサーチの為に
クラスメイトと銀座を練り歩きました。

銀座も変わったねー。

イトシア近辺は人が多すぎ。人混みで目眩がするほど。

どっかの経済新聞では、銀座~有楽町界隈のリニューアルについて、
「このイトシアや東急ハンズで今までより若い層を呼び込む」
みたいな事を書いていたけど、いまいちピンと来ない。


自分がそういうのを考えられる立場なら、
そんな若年層なんぞバッサリ切り捨てて、
銀座という街にステイタスを感じていた団塊世代を狙った方が
余程いいんじゃないかと思います。あいつらカネ持ってるし。

最近の昭和レトロブームに「みゆき族」のテイストを絡めたりしてさ。


そんなヨタ話はともかく、
ここ数年、お台場やら汐留やら六本木やら
東京都心部の再開発計画の中では、
なんだかお粗末で的外れに思えてしまいますね。

六本木の東京ミッドタウンや代官山は好感が持てる方だけど、
他は殺風景で人間臭さを感じなくなってるのが残念。

ドラえもんや鉄腕アトムにあったような
近未来の夢の都市が現実となりつつありますが、
実際に出来てみるとチト違和感を覚えてしまうんですよね。


東京で生まれ育ったボクとしては、
自分の育ってきた街がこんなに無味無臭無菌になるのが凄く寂しい。
地方から上京してきた人達が持っている故郷に対する憧れ、
言わば「還るべき原風景」が無くなってしまうんですよ。

例えば、どこの誰が決めたんだかわからない「標準語」というものに
東京本来の方言である「江戸弁」が駆逐されてしまったように。


なんだかなー。なんかヤだなー。

このままだと住みづらくなりそうだ。
他に行くアテなんてないけれど。


こんな妙にやるせない気分を言葉にするとこんな感じ。
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サウダージ (saudade):ポルトガル語で「郷愁」「哀愁」「乾杯」
「つらい思い出」「失ったものを懐かしむ感情」などの意味。
「哀愁」や「郷愁」の意味で定着している。
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いやいやいや。

「故郷」に居ながらにしてこんな思いはしたくないわい。

これじゃ「あの頃は良かったなぁ。。」なんてグチる
くたびれたオッサンと変わらない。


まがりなりにも「再開発」でメシ喰わせて貰ってる立場だし、
いずれはそのフィールド「部屋作り」「店作り」で
自己実現をしてみたいと思っているからこそ、
今の「街作り」に疑問を感じるようになりました。



でもまぁ、

こんな風に疑問を持つ事ってすごく大事だよね。

今にして思えばDJ始めたキッカケも、
クラブシーンに対する漠然とした疑問だった筈だし。
結果はどうあれシーンに対して問題提起をしつつ、
沢山の人に影響を与えながら今の今まで生き残れて来たんだから、

最近になって感じ始めたこの疑問も、意義のある一歩かもしれません。