2007/02/27

【ID講座】マーチャンダイズって何なのさ?

日曜のID講義レビュー、
予想を超える反響を貰ってチョイと嬉しかったのですが、
「もっと具体的に教えろ」という声もあったので、
真面目に講義概要をおさらいしてみましょうかね。

おそらくツマラない話になりそうですが。
下ネタの入る余地が無いものでして。。


「インテリアスタイリスト」という職業についての講義と実習でした。
インテリアのスタイリストと言っても聞きなれない職業名ですが、
「インテリアコーディネーター」ならよくご存知かと思います。
この二つはほぼ同義語として捉えても差し支えなく、
業界一般では住空間を扱うコーディネーターに対して、
商業空間(お店やオフィス、ショールーム、展示会)を扱うのが
インテリアスタイリストと言うそうです。
以前は「デコレーター」という名前で通っていたようですが、
「スタイリスト」という響きの方がカッチョいいから
コチラの名前で浸透していったのかと思われます。

余談ですが、どうやらこの業界「響きの良さ」「雰囲気の良さ」
「イメージ」といったものを何よりも尊く捉えている節があり、
聞いていて思わず噴き出してしまうような
歯の浮く台詞が飛び交いますが、
それがデザインという錬金術における大事な呪文なのでしょうね。


商空間、特に物販店におけるインテリアコーディネートの目的は、
「扱う商品を如何にしてお客が欲しくなるように思わせるか」
という事になります。その目的を達成する手法が

VMD(ビジュアル・マーチャンダイズ)というもの。

一般的なマーチャンダイズというと生産/流通/販促の為の
政策として認知されていますが、アタマにVが付くと
デコレーション手法の方に特化されます。

(前の日記から必死で調べたのヨ~♪イマイチ把握出来てないけど)


身近な例を挙げると、
アパレルショップのウインドウディスプレイなどは
このVMDに則った「結果」であり、
そこに至るまでの販促企画が「過程」であり、
両方含めてVMD、インテリアスタイリストの仕事となります。


そしてその実習は前日記の通り、
テーマに則った販促企画をプレゼンし、
それを一般顧客に伝わるように商品をディスプレイする事でした。


お察しの通り、この仕事を専門にやってる人はまだ少なく、
通常はそのショップの店員が行う事ですが、
アパレル/雑貨店のスタッフには
必須のスキルなようです。

ボクのマイミクにも数人いるショップ店員サン達、
パープーとか天然とかアバズレとかヨゴレにしか観えなかったけれど、
裏じゃ結構ムズかしい事やってるのねー、とチト関心。


何故デザイナーの講義にこのスタイリングが含まれているのかと言うと、
「先に器ありき」という店創りのスタンスが今の時代では通用せず、
先に「売り物」があって、それに合わせた器を作る要望が強いからです。


そりゃそうですよね。

「こういう建物があるからお前何か商売しろよ。」
なんて供給側のエゴは通用しないんです。

「こんなん売りたいから品物に似合う店作ってくれよ。」
という需要側のごく真っ当な要求に応えるのが、
デザイナーの仕事というわけです。

建前ではね。

実際にはクライアントのニーズに応えつつ、
何だかんだ誤魔化しながらテメェのエゴを散りばめて、
それでいて顧客の顧客を満足させるもの作り。

こう言うと、

とてもDJに似ている所がありますね。

インテリアデザインとはいうものの、
普段の大工仕事よりも、
夜のDJの方がこの勉強に役立つ事が多いのが、
なんだか面白いです。