どんな業態でも飲食店をやるからには儲からないと生き残れません。
よく「カフェは儲からない」と言われていますが、それはブームに安易に乗っかって、
カフェ文化の何たるかを無視した粗悪なコンセプトだからではないでしょうかね。
ボクだってその「カフェ文化」というヤツを熟知してるわけではありませんが、
居心地の良い所と悪い所と嗅ぎ分ける鼻くらいは持っています。
飲食店経営には「回転率と客単価」という数字がつきものです。
コーヒー一杯で数時間も居座られては商売になりません。
とはいえ回転率を追求し過ぎるとカフェの要である「居心地」を犠牲にしてしまい、
そこらのファーストフードと同じ味気ない店に成り下がります。
となるとやはり既にいるお客さんに「もう一品頼みたくなる気分」にさせるのが
一番良い方法ではないでしょうか。
このお客さんの「気分」を操る上で重要なのが、お店のコンセプトメイキング。
お客さんが店に入った瞬間に、そのコンセプトを感じ取れるようにしなくてはいけません。
キャバクラのように話術と色気で攻める訳にもいきませんから、
攻めずに伝えるテクニックを店の随所にちりばめる必要があります。
ボクはバーテン時代には、
「美味しい酒を飲ませる」事よりも「美味しく酒を飲ませる」事を重視していましてた。
いまでも自分の好みの店を探す時、そこを基準に判断します。
つまり味覚嗅覚よりもそれ以外の視覚聴覚触覚を緩急つけて刺激してあげれば、
「もう少し居たい」「もっと食べたい」「また来たい」「好きな人を呼びたい」
といった願望にまで発展するんです。
さてそのテクニックはと如何なるモノかと言いますと、
ここでデザイナー、クリエイターといった職の出番になります。
店側の気持ちを形あるものに変換してお客に雰囲気として伝える。
壁床天井から家具装飾、ロゴマークからメニューブックに至るまで、
あらゆる場所にクライアントやデザイナー自身のエッセンスをすり込んでいくんです。
デザイン業は形の無い虚業であるが故に、
飲食業や建築業といった実業からは軽視される事もありますが、
「居心地」「雰囲気」を重視するカフェ業態では、
この魔法によって流行るか流行らないか決まってくるんではないでしょうか。
前にお話した「工務店と大工だけで作ったカフェはダサい」とはこの事です。
魔法の存在が信じられない人達に、魔法使いの店は作れっこありません。
スタバみたいな味気ないチェーン店作るのが関の山でしょうね。
またデザイナーは魔法使いと申しましたが、
本来ならばクライアントであるオーナーさんこそ、
その魔法を覚えて貰わなくてはなりません。
魔法を魔法たらしめる所以は知恵と知識。
カフェならばカフェに関わる文化や歴史を徹底的に洗い直してみては如何でしょ?
食文化とインテリアはもちろん、音楽や絵画も掘り下げてみたり、
プロデューサー的視点で「世の中はカフェに何を求めているのか」とか
考えてみるのもいいと思います。
2009/05/14
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