2009/05/12

カフェブームの功績と恩恵

「お店開きたい」という人達と会ったりメールしたりしていますが、
今開業希望者に最も人気の業態ってカフェなんですよね。
猫も杓子もカフェカフェカフェカフェ。
もうボクはその人の身なりを見て「あ、カフェ開きたいんだな」ってすぐ分かるくらい。

いわゆる「カフェブーム」は落ち着いたと思われますが、
そこから生まれた文化の洗礼を受けた人達が開業を目指して頑張っている模様。
数年後にはあらゆる場所にカフェが乱立する戦国時代(?)に突入するかもしれません。

個人的にはブームや流行に流されるのは嫌いですが、
それが確固たる歴史と文化に裏打ちされたものであるなら、
ブームが冷めてから数年後が本当に面白いんですよね。
ボクも90年代前半のDJブームから10年後にDJ始めたクチですし。


ボクが部屋イジりに興味を持ち始めてから現在に至るまでの約15年を振り返ると、
ことインテリアにおいてはこのカフェブームが革命的な出来事かも、、と気が付きました。

ひとつは「飲食店の椅子は全て同じ物でなくてはいけない」という常識をブチ壊した事。
一つのテーブルにアンティーク椅子とデザイナー椅子と小学校の椅子が混在し、
一見チグハグだけど何故か雰囲気はユルくまとまっているという、
コーディネートのマジックを楽しめるようになったのはカフェからでしょうね。

特に2000年にOPENした渋谷の「アプレミディ」にはハマりましたね。
http://homepage3.nifty.com/cafemania/01cafe/sbya01_apresmidi.html
「今日はこの椅子に座りたい」「次来たらあのソファに座ろう!」と、
椅子だけでリピーターを呼べるんですから大したものです。


もうひとつは「素人によるDIYの普及と地位向上」。
それまでのDIYといえば「欲しい形が売ってないから」とか「単に作るのが好きだから」とか
どちらかといえば一部の人達の自己満足で終わるものだったのに対し、
カフェブーム以降は「手作り→カッコいい」という価値観が広く認知された事は大きいです。
お陰でプロも素人もテクよりセンス重視アイデア一発勝負のインテリアを目指すようになり、
ボクのような半チク大工でも独立しやすい土壌になった事は間違いないです。


インテリアに関しては技術的には目新しい進歩はないけれど、
「誰でも問屋から建材を買える」「誰でも作例写真を公開できる」
「職人の技術やコツを調べられる」
といったネットによるインフラ整備の影響が大きく、
こと大工仕事に関しては「下手なプロよりアマチュアの方が上手い」なんて事も。
ボクも最近は建築専門書よりも日曜大工の本から学ぶ事が多いくらいです。


いずれはボクもカフェ系の内装を作る機会があるんでしょうが、
実はこのカフェ系インテリア、マトモ(マジメ)な大工サンには難しいんです。
「まっすぐ、きっちり、しっかり」という価値観を身体に叩き込まれている本物の職人には
カフェ系インテリアの「ユルさ」が生理的に許せないようです。
キャリアの長いベテランほどクライアントの不可解な要望に苦しみ、
その結果おかしな内装が出来上がってしまいます。

修行時代こういう光景を何度も見てきまして、
その中でも最もバランスの取れた工事は
「下地を職人が作り、仕上げ作業は施主本人(できれば女の子)が行う」
といったものでした。

オンナのコは理屈抜き、フィーリングでモノ作りますから面白いモノが出来るんです。
ボクは左官や塗装なんかは素人の若い女の子を雇いたいくらいです。

これからカフェ開業を目指す方は覚えておいて下さいね。
ぜんぶ施工業者に任せるとかえってダサくなりますよ。

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